おうちのトラブルなどでより深刻な被害を出すのがシロアリです。知らず知らずのうちにシロアリの被害に遭ってしまう家もたくさんあるでしょう。

突然のシロアリの発生で慌ててしまう人も少なくはないかと思います。そんな時に焦って業者に依頼すると悪徳業者や手抜き施工をするような業者に依頼してしまう可能性もあります。そうならないように時業者に頼らず、自分でシロアリ駆除、対策をしたいと考える人もいるでしょう。この記事では自分でシロアリ駆除、対策を行う方法を紹介していきます。

またある一定以上の被害になってしまうと自分では駆除しきれない場合もあるのでどのラインが自分で駆除できるレベルなのかも解説していきます。この記事で知れることは以下の通りです。

・シロアリの種類や特徴を知る
・シロアリはどんな被害があるのか
・シロアリ駆除に必要な道具
・シロアリの被害状況の調査方法
・シロアリ駆除の手順
・シロアリの予防方法
・シロアリ駆除業者に依頼するには?
・まとめ

シロアリの種類や特徴を知る

シロアリはありという名前がついていますが実際は「蟻」ではなく「ゴキブリ」の一種なのです。ですがアリと同じようにコロニー(母集団)を形成して組織的に動き生活します。そのため生物的にはアリに似ているとされています。

シロアリは種類によって薬剤が決まってくるので効果のない薬剤を使用しないようにシロアリの種類をしっかりと把握しておくことが大切になります。基本的に家などの建物に被害を及ぼすシロアリは3種類です。

・イエシロアリ
・ヤマトシロアリ
・アメリカカンザイシロアリ

イエシロアリ

イエシロアリは日本だけならず国内にも生息しており世界の広い範囲で被害を出しています。イエシロアリは湿った木材のみならず建物や地中に巣を作ります。塊上の大きな巣を作るのが特徴的で大きいすとなると最大で100mの範囲までトンネルを伸ばします。

シロアリは湿気のある場所を好むとされていますがイエシロアリは乾燥した建物の木材などに対して自分たちで水を運び、湿らしながら被害を拡大させるので非常に厄介とされています。

ヤマトシロアリ

ヤマトシロアリは乾燥に非常に弱く被害を及ぼす箇所も湿気の多い柔らかい場所です。そのため洗面所、風呂場、トイレ、台所など所謂、水回り周辺を好みます。
雨漏り、水漏れをきっかけに建物の土台、基礎となる床束、大引、根太といった建物を支える箇所に被害を出します。

アメリカカンザイシロアリ

アメリカカンザイシロアリは名前の通り外来種のシロアリです。イエシロアリ、ヤマトシロアリに比べて生息数は少ないですが勢いよく生息地域を広げているシロアリです。海外からの輸入材を経由して日本に入ってきたとされており、乾燥にも強く家具などといった木製品にも住み着いてしまうので、予想もしていないところから被害が出てしまうのが特徴的です。

シロアリはどんな被害があるのか

シロアリによる被害は様々です。どの違和感がシロアリによるものか早期に気がつくことがとても大切です。被害が進とリフォームせざるを得ない状況になったりと予想だにしない費用がかかってしまうこともあります。
シロアリの被害やシロアリが生息している可能性が状態は以下の通りです。

・自宅周辺で羽のついアリが飛んでいる
・自宅周辺、庭などに置いてある木材にシロアリがついている
・家の建て付けがに違和感を感じる、悪くなっている
・家の柱など支えになっているものを叩くと空洞音が聞こえる
・垣根の杭がグラグラと緩い
・台所、洗面所など水回りの床がブヨブヨと不安定
・風呂場の入り口周辺の木材が黒くなっている
・基礎部分や床下に蟻道などのくぼみや穴がある

シロアリ駆除に必要な道具

シロアリ駆除を自分でやるには薬剤などを用いるのでしっかりと準備をしておきましょう。必要な道具は以下の通りです。

・シロアリの駆除剤
・噴霧器
・マスク・防護服など薬剤を使用しても大丈夫なもの
・電動ドリルなどの工具

シロアリ駆除剤

シロアリの駆除剤というとスプレーを想像するかと思いますがしっかりと根本から駆除をしたいのであれば、木部用薬剤と土壌用薬剤のふたつを併用することをおすすめします。

シロアリの駆除剤は一般的なホームセンターやガーデニングの専門店などで販売されていますし、Amazonなどのネットショップ、ECサイトでも販売されています。

木部用薬剤

名前の通り木材部分に使用する薬剤です。この薬剤は木材に染み込み、中に住み着いているシロアリを隅々まで駆除することができます。またこの薬剤は防腐剤も含まれているので家自体の耐久性を上げてくれるといったメリットもあります。

おすすめ薬剤:水性白アリスーパーPHI

こちらの薬剤は水で希薄することせず使用できます。基本的に薬剤は1坪1L使用することになるので一般家庭であれば14L入りの商品ですので2本準備しておけば問題ないでしょう。

土壌用薬剤

土壌用は直接土部分に使用する薬剤です。床下などの土の箇所に使用することで地中からくるシロアリを駆除したり、寄せ付けないようにすることができます。

おすすめ薬剤:白アリスーパー土壌用SC50

こちらの薬剤は水で50倍に薄めて使用します。手間はかかりますがコンクリートにも強く、効果覿面です。どこにまいても蒸発しにくい成分ですのでシロアリ駆除の即効性と予防の効果が期待できます。長く予防できるというのはそれだけで魅力的ですね。

噴霧器

紹介している駆除剤は液体となっています。そのため対象の箇所に直接ふりかけたり、ハケなどを使用して塗っていく形でも問題ありません。
ですがシロアリ被害は広範囲に広がっていることが大半です。そのため、床下全体に手作業で液体を塗るのは大変かつ塗りムラなどで効果が半減してしまうことがあります。

そうならないために噴霧器を準備することをおすすめします。シロアリ駆除の薬剤は成分が強いためそれ専用の噴霧器を購入しましょう。「吉田製油所 白アリシリーズ専用噴霧器」であれば5000円前後で購入できパフォーマンスも十分です。

マスク・防護服など薬剤を使用しても大丈夫なもの

シロアリ駆除は基本的に床下に潜るって行うため全身汚れることを知っておきましょう。そういったものに強く身を守ってくれる防護服があれば一番ですが一般的なつなぎでも問題ありません。また薬剤などを吸い込まないように頑丈なマスクとゴーグルも必須です。

電動ドリルなどの工具

これらの工具を使用してシロアリがいるであろう深い箇所まで駆除することができます。ドリルなどの使用後穴を放置してしまうとそこからヒビ割れの原因になってしまうため補修材(パテ)なども併せて購入して使用しましょう。

床下は天気や時間帯によってはとても暗くなるのでヘッドライトなど灯りを照らせるものも準備しておきましょう。

シロアリの被害状況の調査方法

調査する際は先に紹介した防護服など汚れもいいものなどを着用してから調査しましょう。

床下に入る

床下を基本的には点検することになるので家に「床下点検口」があるのか?家の畳下の板を外して床下に入るのかのどちらかになるでしょう。

体に負担をかけないようなるべく負担のかからない方法で床下に入ることをおすすめします。また床下が狭すぎて自由に動けない場合は屋内から処理することも可能ですので見える範囲の調査でも問題ありません。

木材の変化からシロアリがいるか確かめる

シロアリ被害に遭っている木材、木部はひどいとボロボロと崩れています。またそれ以外の状態ですと腐食による変色も見られます。木の自然な色が失われ黒くなっているケースがあるので色の変化にも気をつけましょう。

ボロボロになってしまっている箇所は自分で修復をするのは大変かと思うのでその時は工務店などに相談するようにしましょう。また被害がそこまでひどくなく変色やぼろぼろになっている箇所がなかったとしてもアリの巣の道筋となる蟻道などがないかも細かくチェックしておきましょう。

蟻道のチェック

シロアリは暗いところを好むため地中から家の木材などに外に出ずに進む習性があります。そのため外から見た時に道筋のような変色や何かが通ったであろう盛り上がりなどは蟻道の可能性が大いにあります。

また外から見ても被害がわからない場合は木材の部分を叩いてみましょう。叩いた時に中が詰まっているような重い音であれば問題ありませんが空洞になっているような軽い音の場合は被害に遭っている場合があります。

シロアリ駆除の手順

シロアリの駆除方法は主に「バリア工法」と「ベイト工法」の2種類があります。その工法も細かく解説していきます。

バリア工法

この施工方法は「日本しろあり対策協会」で正式に認定されている工法で床下に直接薬剤を散布する方法となっています。即効性と持続性が高く、従来から業者も行っているものです。

バリア工法は家屋全体に薬剤の効果が影響するので自宅でペットを飼っていたり、高齢者、子供がいる家庭ではおすすめしません。また、先で解説したヤマトシロアリは被害箇所から遠く離れた場所に巣を作るためこの工法は巣の根絶は不可能とされています。薬剤の効果期間はおおよそで5年と言われています。それ以上の期間になったら再度シロアリが再発していないか定期的に調査しましょう。

バリア工法の手順は以下の通りです。

1. 穿孔処理
事前の調査ででた結果を元に被害状況と被害箇所に電気ドリルなどで直接10mmほどの穴を開けましょう。

2. 注入処理
1.で開けた穴に先に紹介した薬剤を噴霧器のノズルを突っ込み注入します。木材の内部にしっかりと浸透しきるまで薬剤を流し込みましょう。薬剤を注入した箇所は必ずパテを使用して穴を塞ぎましょう。

3. 吹き付け処理
建物の基礎となる床束、大引などの箇所に噴霧器に入れた薬剤を満遍なく吹きかけましょう。
この時然りと薬剤で湿りきっていることを確認しながら行いましょう。

4. 土壌散布処理
ここでは先に紹介した土壌用薬剤を土部分に直接散布します。勿体無い精神を捨てて隅から満遍なく入念に散布するよう心がけましょう。床下がコンクリート材でも基本的な方法は変わりません。コンクリート材だとシロアリは住み着かないと思われがちですがコンクリートのちょっとした隙間やヒビ割れから侵入できるのです。髪の毛一本ほどの隙間さえあればシロアリは侵入できると言われています。

5. 勝手口、玄関、トイレ、風呂等の処理
コンクリートなどを使用している箇所などは構造に気をつけながら穿孔注入処理をしましょう。風呂場の床下などは入ることができない場合もあるので噴霧器を入れられる穴を作り、そこから散布するなど構造と材質に考慮して1,2,3,4が適してる方法を選択しましょう。

※薬剤を噴霧器で使用する際、木部用と土壌用の薬剤が混ざらないよう気をつけましょう。基本的に木部用を先に撒くかと思いますがしっかりと洗ってきれいにしてから次の薬剤を入れましょう。

ベイト工法

ベイト工法は調査をした結果に沿って、被害箇所や自宅周辺にシロアリを死滅させる「ベイト剤(餌)」を設置してコロニーごと根本を死滅させることができます。ベイト剤での駆除方法は即効性がない方法で家屋全体に影響を与えるものではないのでバリア工法で駆除ができないご家庭におすすめです。高い安全性を誇るのがこの施工法と言えるでしょう。

ただ注意点もあります。ベイト工法は100%シロアリが食いつくとは限りません。また効果が出るのに1ヶ月以上かかる場合もあるので速効性を期待するのであれば違う手段で駆除を選択しましょう。

施工内容は以下の通りです。

1. 調査(モニタリング)
餌木の入っている特殊な容器を設置してシロアリがいる箇所を的確に調査します。

2. 根絶(ベイティング)
ベイト剤を的確な箇所に設置して連鎖的にコロニー内のシロアリを根絶させます。

3. 再侵入を予防(再モニタリング)
定期的にベイト剤(薬剤入りの餌)を設置してしっかりとシロアリを根絶

シロアリの予防方法

シロアリ駆除で巣を根絶できない工法もあるため駆除後の予防はとても重要になります。シロアリの予防は湿度の管理などがとても重要になります。それらの方法も含めて解説していきます。

床下換気扇

床下は地中から侵入しやすいエリアで暗く湿度も高まるためシロアリには絶好の場所と言えます。そのため床下の湿度管理をすることで予防に繋がります。床下換気扇は床下に強制的に風を送ることができるで建物の基礎となる木材の含水率を低下させる効果を望めます。その結果、外注や腐朽菌が発生しない環境にすることができます。

床下調湿剤

床下調湿剤は薬剤が水分を吸水してくれるため湿度を低下させてカビ予防やシロアリ予防に繋げます。

竹炭調湿

竹炭マットも調湿剤同様、水分を吸い取ってくれます。

廃材を自宅周辺に放置しない

今流行りのDIYなどをする方も多いでしょう。それらの木材を使用した作業をした時に不要になった木材や劣化した枕木などを庭などに放置しているとシロアリがその木に巣を作ってしまう可能性が生まれます。
木材を外に放置することで雨風にさらされ湿気の多いシロアリの好む環境になります。また腐食が進んでしまうとさらにシロアリ被害を助長してしまうこともあります。

シロアリに餌を与える行為になってしまうため不要になった木材は必ず粗大ゴミとしてか、粗大ゴミで出すことができない自治体であれば業者に引き取ってもらうようにしましょう。

ベイト工法

先に紹介したシロアリ駆除の工法でもあるベイト工法は予防にもつながります。駆除後に合わせてこの手段を用いることでより強力かつ効果的な予防効果を期待できるのです。

ベイト工法はシロアリが好物とする木と駆除に繋がる毒餌がセットになっています。それを食べて巣に持ち帰ることで効果が発揮するのです。この薬剤は市販で購入できるので取り入れるハードルも低いでしょう。スコップさえ自宅にあれば簡単に実践できます。

シロアリ駆除業者に依頼するには?

シロアリ駆除は結論、自分で終わらせることはできます。正しい手順で丁寧に時間をかけることで駆除し切ることはできるでしょう。ですが時間と労力は計り知れないものがあり、薬剤の巻き方や調査の甘さの結果駆除しきれずシロアリ被害が再発してしまうことも少なくありません。

そのため時短で徹底的にシロアリを根絶させるのであれば業者に依頼するといいでしょう。シロアリに精通しているからこそ業者に依頼することでスピーディーかつ高クオリティで駆除を完了します。

プロの業者は準備の質が違う

床下侵入口から入り込んで作業をすると砂埃などで家の中が汚れてしまう可能性があります。業者ではそうならないための養生が徹底されています。業者に依頼すれば住宅構造を考慮して準備を進めてくれますし、依頼主の意見や要望も汲んで作業をしてくれます。

駆除のクオリティもスピードも段違い

業者に依頼するメリットの一番はこの二つでしょう。独自の機材、薬剤を使用することで市販で自分で行う駆除とは段違いのパフォーマンスを見せてくれます。

駆除後のケアや対策、対策方法なども教えてくれるのでその後も安心できます。

まとめ

シロアリ駆除に必要なもの、調査方法、駆除方法について順を追って細かく解説しましたがいかがでしたでしょうか?床下全体の駆除となると大変になりますが丁寧かつしっかりと薬剤の散布などを行えば問題なくシロアリの駆除を行えます。

またベイト剤などを使用すれば遠くに巣を作るイエシロアリなども根絶することが可能になります。被害状況、自宅環境など考慮して何が適してるかしっかりと判断しましょう。

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