雑草被害に悩む方からすると非常に厄介なのが「ドクダミ」。ドクダミは日本全国に生息する植物で、土手や川辺、道や庭など様々なエリアで繁殖します。手作業で草むしりや草刈りをしてもすぐ伸びてしまい、悩み困る人も多いことでしょう。除草剤を撒いたとしても正しく除草剤を使わないと再度生えてくることも少なくありません。

今回は雑草被害に苦しんでいる人、特にドクダミの被害に悩み駆除をしたいという方のためにドクダミの性質と正しい対処方法を紹介していきます。

ドクダミとは

ドクダミは日本だけでなく東アジアまで地域を広げて分布している多年草木(多年草は季節の変化に左右されず1年通して枯れずに花を咲かせる植物)です。日本全国で見ることができ雨の増える6月、梅雨の時期には黄色い穂、花を身につけます。ドクダミは「毒痛み」または「毒溜め」「毒矯め」といった言葉からできた名前と言われてます。実際に毒があるわけではなくドクダミ特有の臭気が毒を連想させたことから付けられた名前ともされています。名前とは逆に漢方に使用されるような植物でもあり漢方生薬名は「十薬」といいます。

昔では生葉を傷の治療にも利用されていたという記録もあり、火傷や切り傷、傷が悪化した時の化膿に用いられていたようです。また生葉を乾燥させることで薬品となり利尿や便通など体の循環をよくするとともに解毒効能があるともされています。

ドクダミの特徴

ドクダミは先に伝えたように独特の臭いを放ち葉や茎に傷つけるとより悪臭を発します。見た目は独特の臭いとは逆にスペード形の濃い緑、グリーンの葉を持ち黄色、白の可愛い花を咲かせます。

ドクダミは光合成を頻繁にする必要がなく半日陰から日陰と暗く湿度の高い湿地を好みます。一度そこでドクダミが生えてくると地下茎を深く広く、縦横無尽に伸ばし張り巡らせます。また一度繁殖すると繁殖した土地一面を覆い尽くすように繁茂します。そうすると気がついたらドクダミだらけという状況になってしまうので生え始めたら早期に駆除する必要があります。

暖かくなる春とくに5月頃から咲き始め、梅雨の暑くジメジメした季節になると一気に生長します。ドクダミを駆除するのであれば春先の生えてきたばかりを狙うのが良いでしょう。

ドクダミの駆除方法

まずドクダミの駆除方法を紹介する前にドクダミがなぜ駆除しにくいのかなどをお伝えします。これらを知っておくことで正しい除去、対処方法を行えます。

ドクダミはなぜ駆除しにくいのか

ドクダミは除草剤などを使用したとしてもなかなか根本から駆除することができません。その理由は地中深くまで巡らされる地下茎の影響になります。ドクダミは根を地中に広く横に伸ばすため除草剤がしっかりと根元まで届かず根本的な解決につながらないのです。またドクダミは生命力が非常に強く根が傷ついたりちぎれたとしてもすぐに再生し、さらに加速して生長します。そのため草刈りと除草剤での防草対策などはセットで行うと良いでしょう。

ドクダミを根本から駆除するポイント

ドクダミを根本から駆除するポイントは以下の三つです。

・根まで枯らすことのできる除草剤を用いる
・土壌型の除草剤で再度ドクダミが生えてこないように対策する
・地下茎まで届くよう多めの薬剤で地中まで浸透させる
・生長しきる5月中に駆除する
・熱湯駆除
・重曹で除草

根まで枯らすことのできる除草剤を用いる

先で伝えたようにドクダミは生命力と繁殖力がとても強い植物です。そのため他の雑草に効果があった除草剤でもドクダミには効果が無いということも多くあります。そんな時は根まで枯らすことのできる除草剤を用いることをオススメします。根まで枯らすことの出来る除草剤であればグリホサート系の除草剤が定番でしょう。このグリホサート系の除草剤は植物特有の緑色の成分に反応し吸収することで生長に必要なアミノ酸の生成を阻害し根っこから枯らすことができるのです。

おすすめのグリホサート系除草剤は以下の通りです。

ラウンドアップマックスロード : 日産化学(株)
・サンフーロン : 大成農材(株)
・エイトアップ : (有)チャレンジサービス
・ネコソギロングシャワーV8 : レインボー薬品(株)
・アースカマイラズ : アース製薬(株)
・カダン 除草剤 ザッソージエース : フマキラー(株)
・タッチダウンiQ :シンジェンタジャパン(株)

ドクダミには土に散布するよりも葉や茎に直接かけることでよる効果的です。この薬剤は土などに触れることでグリホサートの成分が分解されてしまうので効果が半減してしまうのです。

土壌型の除草剤で再度ドクダミが生えてこないように対策する

除草の対策として定番の一つである土壌処理型の除草剤を使用するのも効果的です。ただし、しっかりと根元まで処理することが大切になります。土壌処理型の除草剤は土と混ざり合うことで生長を阻害する効果を発揮するので効果が表れるまでに時間がかかります。そのため草や茎、根っこが残っていると枯らすことができないので地中の根もしっかり掘り起こすなどしてドクダミを駆除するとより効果的です。

土壌処理型の除草剤でおすすめなのは以下の通りです。

・コンボラル粒剤 : バイエルクロップサイエンス
・ラウンドアップマックスロード : 日産化学
・トレファノサイド粒剤2.5 : 日産化学
・ゴーゴーサン粒剤 : BASF(ビーエーエスエフ)
・オールキラー粒剤 : フマキラー
・カソロン粒剤 4.5 : アグロカネショウ
・クロロIPC : 石原バイオサイエンス

液体タイプの除草剤、顆粒タイプの除草剤など様々な除草剤がありますが必ず説明書通りに使用するよう気をつけましょう。

地下茎まで届くよう多めの薬剤で地中まで浸透させる

ドクダミは基本的な量の除草剤では地中まで薬剤が浸透せず根まで枯らすことができないことも多々あります。そのため希薄量は守りつつ、散布する量を増やすことでしっかりと地中まで薬剤を浸透させることができます。ドクダミの根は長いと地中40cmまで伸ばすケースもあります。そのため深くまで浸透させるため量を増やしましょう。

コストは少しばかりかかるかもしれませんが定期的に処理する労働力などを削減できるので最初の対策がとても大切になります。

生長しきる5月中に駆除する

ドクダミは根を深く張ってしまうと完全に駆除するのが難しくなります。そのため生長し繁殖しきる前に対策をしましょう。梅雨に入り花が咲くと種などを落とすため種が土の上に残ってしまうと再度ドクダミが根付いてしまうからです。そうなると駆除、対策をしても生長してしまうのでその前に駆除作業を済ませるようにしていきましょう。

熱湯駆除

雑草の処理で熱湯を用いる方法もあります。熱湯は雑草の成長を阻害し枯らすことができますが、根まで枯死させることは難しいです。そのため、見える範囲だけ駆除したい方には熱湯駆除がおすすめです。

熱湯駆除はコストを抑えるという面で優秀なので費用をなるべく抑えたいという方にはおすすめです。

重曹で除草

重曹での除草は熱湯とことなりなんどもかけるなどの手間が不必要なので楽に除草ができるというメリットがあります。重曹での駆除の方法は茎などを鎌で傷つけドクダミの傷口に重曹を水でと溶いた液体を塗りつけます。そうすることで次第に除草していきます。

安全かつ重曹も安いので手軽に処理できるので除草剤などを準備するのが難しい場合はこの方法が一番おすすめとなります。

ドクダミの予防対策

ドクダミを除草した後は予防対策が効果的です。雑草の予防の定番でもある防草シートはとても効果的です。防草シートは薬品を用いないため子供や動物にも安全で不安なく雑草対策ができます。

ドクダミは繁殖力が強く葉も堅いため安価な防草シートでは突き破ってくる恐れがあります。生地の薄い防草シートはコストがかかるだけで効果が期待できないものも多いので不織布タイプの分厚い防草シートを選ぶことがおすすめです。

かなら除草をして石たゴミなどを除去してから防草シートを設置しましょう。

またドクダミはミントや苦土石灰も効果的です。ミントは雑草よりも繁殖力が強く、ドクダミの生長を阻害し枯死させるほどです。また苦土石灰は土に混ぜることで効果を発揮します。アルカリ性である苦土石灰はドクダミの苦手とする環境になるため防草することができるのです。

まとめ

この記事ではドクダミに対しての駆除方法、防草方法を紹介しました。普通の雑草と同じ対策では駆除できないケースも多いため、ドクダミに困っている方はこの記事を参考にドクダミに合わせた対策を行いましょう。

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