知らず知らずのうちに巣を作り被害を出す蜂に悩まされた人も多いのではないでしょうか?蜂の巣は放置しているとどんどん大きくなり、蜂の繁殖力も増し危険度が上がっていきます。
さらには近隣の方にも被害を与えたりと予想もしていないことが起きる可能性もあります。そうならないためにも家の近くで蜂を見つけたら蜂の巣があるのではないかと警戒することをおすすめします。

また蜂の巣を見つけたらサイズ関係なくすぐに駆除するように心がけましょう。
この記事では蜂の巣を見かけた時の対処法、蜂駆除方法、自分で蜂駆除をする方法など細かく解説しますので蜂駆除を考えている方はぜひ参考にしてください。

蜂の種類について知ろう

蜂は種類によって危険度が変わります。それらを理解して上で自分で駆除するのか、それとも業者に依頼するのかなど決めると良いでしょう。まずはその判断が適切にできるよう蜂の種類について解説していきます。危険度の低い蜂でも絶対に安心ということはありませんので注意しましょう。

ミツバチ

ミツバチは個体としてのサイズが小さく毒性、攻撃性の両方が低い蜂です。比較的に安全な蜂ですが巣が大きく集団で襲われるとなると危険が伴いますので注意が必要です。

ミツバチの外見的特徴は胴体が丸みを帯びており細くこまかい毛に覆われているところです。飛び方も特徴的で上下に8の字を描くように縦横無尽に飛び回ります。

巣の見た目は平らな板のような形をしており最大で1Mにも達します。六角形の巣穴が密集しているのがミツバチの巣の特徴と言えるでしょう。よく見かける可愛らしい蜂の巣のアイコンなどもミツバチのものがモデルになっているケースが多いです。
ミツバチは集団で動く習性があり小さい巣でも3000匹、大きい巣だと50000匹もの個体が住み着くとされています。

アシナガバチ

アシナガバチは毒性は強いですが比較的大人しく攻撃性は低い蜂です。蜂自体に刺激を与えたり、巣に危険があると攻撃的になるので蜂の巣駆除の際は気をつけましょう。

名前の如く足が長く特に後ろ足をだらりと垂れ下げて飛ぶ姿は特徴的です。ミツバチほど早くなくふわふわと飛びます。アシナガバチのすは巣穴が下を向きシャワーヘッドのような形をしており、巣穴が剥き出しの状態になっているのが特徴です。

アシナガバチは寒さに弱く冬になると女王蜂を残し全ての蜂が死にます。女王蜂は木や土の中に隠れて寒さに耐え生き延びます。暖かくなり始めると女王蜂一人で巣を作りを始めます。こういった習性からアシナガバチは一度作った巣をもう一度利用するということはなく1年周期で住み着く場所も変わります。巣は小さく、蜂の数があまりにも少ない場合は放置しておくことで秋頃からいなくなるので規模感で駆除を検討するのも良いでしょう。

スズメバチ

スズメバチは誰もが知っているように毒性、攻撃性とともに高く強力です。スズメバチの毒性はとても強く最悪死に至る可能性もあります。

見た目は体が大きく、胴体はオレンジ色がかった黄色と黒のシマシマ模様が特徴的です。

スズメバチの巣は作り始めの場合お椀のような様相をしていますが完成形となるとフラスコのような形や球体の形になります。大きいものだと直径60cmを超えマーブル模様が綺麗な見た目になります。木片や樹皮を用いてスズメバチ自身の唾液で固めた巣はとても硬く高い強度を誇ります。

よくできる蜂の巣の場所

蜂の巣ができる場所も重要で場所によっては自分でできず業者に依頼するケースもあります。どの場所に蜂の巣ができやすくてどこなら安全に自分で駆除できるかを把握しておきましょう。

自分で駆除できる場所

・軒下
・ベランダ
・窓際
・天井

これらの開放的で障害物がないエリアは自分で駆除することが可能でしょう。

駆除業者に依頼した方がいい場所

・床下
・屋根裏
・壁の隙間

これらの閉鎖的で人が出入りしにくいところは蜂以外のトラブルに遭う可能性があるので業者に依頼するようにしましょう、開放的でも高所で梯子を使用しないといけない場所などは危険が伴うので業者に依頼することをお勧めします。

密閉空間での蜂駆除は蜂が密集しやすく、逃げ場を失い被害に遭う可能性が飛び上がります。また狭い場所だと床板や壁をこじ開けたりなど駆除以外にも作業工程が増えるため自分で駆除するのは難しいでしょう。

自分で駆除できる巣の大きさ

蜂は暖かくなり始めると活動を開始します。春先の4〜5月ごろには巣を作り始めるようになるので春頃に見つけた蜂の巣であれば自分で駆除することも可能でしょう。

大きさの目安としては一辺が15cm未満であれば自分で駆除しても大丈夫と言われています。ざっくり大人の手のひらに収まるサイズと考えればわかりやすいでしょう。

巣が15cm以上になると働き蜂の数が多くなり、攻撃される確率も高くなり一段と危険度は増します。専用の防具などがない場合は業者に依頼するようにしましょう。

蜂駆除に必要なもの

蜂駆除をする前にしっかりとした準備をしましょう。ここでは必要なものと蜂駆除をするにあたっての注意点も紹介していきます。

蜂駆除に必要な道具

・防護服(肌が出ず身を守れるもの)
・頭を保護できるもの
・手袋・長靴
・殺虫剤
・長い棒状のもの
・ゴミ袋と虫取り網
・懐中電灯(夜間に作業をする場合)

防護服

専用の防護服を準備できるのであれば最も安全でおすすめです。しかし購入するとなると数万円かかってしまい、次いつ使用するかも分からないものにそこまでの支払いをするのは難しいでしょう。
ご自身が在住の自治体によっては防護服の貸し出しを行っているところもあるのでまずは問い合わせることをオススメします。

防護服を用意できない場合、肌が露出しないものや裾や袖口に隙間がない厚手の長袖長ズボンのもの作業着などを着るようにしましょう。また全身を覆うレインコートでも大丈夫です。

黒色は蜂を寄せ付けてしまうためなるべく白などの明るい色の衣類にしましょう。

頭を保護できるもの

蜂駆除や蜂蜜採取の時などテレビでもよく見る養蜂家が使用している防蜂ネットがオススメです。防蜂ネット単体であれば3000円程で購入もできるのでそこまでコストの負担にはならないでしょう。防蜂ネットを準備するのが難しい場合は厚手の帽子にゴーグルをしたり、フルフェイスのヘルメットをすると良いでしょう。首元の露出も蜂に刺される可能性が出るのでタオルを巻くなど肌を隠しましょう。

手袋・長靴

手袋も軍手や革製のものを着用するようにしましょう。蜂の針はとても細く繊維などであれば貫通してきます。また裾から蜂の侵入を防ぐため長靴を履きその上に長ズボンで覆うようにしましょう。裾ぐちを紐などで縛るとより隙間を無くすことができるのでオススメです。

殺虫剤

殺虫剤はホームセンターやネット通販などで購入できます。合成ピレスロイド系の成分が含まれている蜂専用の殺虫剤を選びましょう。合成ピレスロイド系の成分は先で紹介したミツバチ、アシナガバチ、スズメバチ全ての蜂に高い殺傷力を発揮し、噴射してから数秒後には死亡します。

この成分は蜂だけでなくゴキブリなどの害虫にも効きますので余ったとしても無駄にせず使うことができるでしょう。おすすめのスプレーは以下の通りです。

・霧状噴射タイプ 「ハチダウン」
・10m強力噴射で蜂退治 「ハチ・アブノッカー」
・4つの有効成分を配合 「ハチアブマグナムジェット」

これらは容量も多く、遠くまで噴射することができ殺傷力も高いのでオススメです。

長い棒状のもの

蜂をスプレーなどで駆除した後、蜂の巣を下に落とす必要があります。その際、手で落とすと巣の中で生き残っていた蜂に刺される可能性があります。そういった危険を防ぐため蜂の巣を叩き落とすことができる長い棒状の物を準備しておきましょう。

ゴミ袋と虫取り網

蜂の巣を処分する際はゴミ袋に詰めて処分することになるかと思います。その際、虫取り網にゴミ袋を被せて蜂の巣をその中に落とすと処分が楽になります。地面に直接落とすと蜂や巣の破片が散らばる可能性があるので効率化を図る意味でもこのような工夫をすると良いでしょう。

懐中電灯(夜間に作業をする場合)

後ほど説明しますが蜂の巣駆除は夜にやると良いのでその際は懐中電灯を準備しましょう。夜間の明かりには蜂など虫が寄ってくるので赤いセロファンを被せて貼るようにしましょう。

蜂駆除を自分でする際の注意点

蜂駆除は暗くなってから

蜂は暗くなると活動が鈍くなる習性があるため夕方〜夜間のタイミングを狙いましょう。厳密には日没後の2〜3時間の間がオススメです。この時間になると餌の調達などで外出していた働き蜂なども巣に帰ってきているため一気に一網打尽にすることができます。

日中に蜂駆除をする危険性としては働き蜂が次々に戻ってきてしまうため戻ってきた蜂に刺されるなどの危険度が上がってしまうので夜間にやる方がより安全に駆除できるのです。

夜間の駆除は暗くて難しくなるため安全を考慮しながら蜂の巣の大きさや位置関係、周辺の障害物などをしっかりと把握しておきましょう。

香りがするものを身につけない

蜂は嗅覚に優れており匂いのするものに非常に敏感です。そのため香りによって危険を察知し攻撃してくることも多くあります。蜂駆除の際は香水はもちろんのこと整髪料なども付けないようにしましょう。

汗の匂いにも反応するため駆除前にはボディソープなどは使用せずシャワーで体を流しておくとさらに刺されるリスクを減らすことができます。

蜂駆除の手順

一通り道具や駆除の準備が終えたらいよいよ駆除に入ります。基本的に難しいことはなく1時間もあれば終えれるでしょう。

1. スプレーの届く範囲で少し遠目から巣に向かって殺虫剤を噴射

蜂駆除の殺虫剤は噴射距離の長いものが多いので2〜3mほど離れた場所から噴射すると良いでしょう。蜂が攻撃されていると危険を察知して勢いよく飛び出したり、大きな羽音が鳴りますが恐れず2〜3分は巣に向かって噴射し続けましょう。

容量の少ない缶だと途中で切れてしまう可能性もあるので残量を気にしながら予備で準備しておくと良いでしょう。

2. 巣に近づいて巣穴の入り口から中に向かって殺虫剤を噴射

スプレーを噴射していると外にいる蜂は死んでいきます。そのため段々巣の周りは落ち着いてくるので少しずつ近づき巣の穴まで殺虫剤が行き渡るよう噴射して行きましょう。

ある程度噴射していると巣から出てくる蜂もかなり弱っているため勢いよくこちらに向かってくることはほとんどありません。ある程度蜂の巣に噴射し続けて中から出てくる蜂がいなくなったら周りに飛んでいる蜂に向かって噴射し生き残りが出ないようにしましょう。

3. 長い棒などで蜂の巣を落とす

必要なものの箇所で紹介したように虫取り網にゴミ袋を設置したものを下に準備して蜂の巣を叩き落としましょう。蜂の巣によってはいくら叩いたりついても落とせないものもあるためそのためは諦めるのも大切です。しっかりと蜂を駆除しきっていればその後、危険はないでしょう。蜂の巣を落とす段階で戻ってくる蜂もいます。その際は大声をあげたり、急な動きなどで慌てずゆっくりと距離を置きながら殺虫剤を吹きかけましょう。

4. 戻りバチ対策の殺虫剤を撒く

巣を落とした後も再度、巣があった場所に殺虫剤を撒きましょう。殺虫剤を定期的に撒いておくことで戻りバチ対策にもなり同じ所に再度蜂の巣を作られるといったことは防げるでしょう。蜂駆除をしてから1週間ほど続けておくとより効果的です。

5. ゴミ袋にも殺虫剤を

念には念を押すためゴミ袋に入れた蜂の巣にも殺虫剤を噴射してから閉じましょう。

自治体にハチ駆除を依頼できる?

ハチ駆除は地域によって市役所や保健所、消防署などの自治体が対応可能な場合があります。また自治体が対応しない代わりに補助金を支給してくれる場合もあります。補助金を使って地域のハチ駆除業者に依頼をすることができるということですね。そのため自分で費用を負担しなくてもハチ駆除を依頼できる可能性があるのでハチ被害に遭っているのであれば在住している地域の自治体に問い合わせてみましょう。

全てのハチ駆除に対応してくれるわけではない

私有地のハチ駆除となると必ず市役所などが対応してくれるとは限りません。以下のように対応してくれるパターンが分かれます。

・蜂の巣駆除を無料で対応してくれる(スズメバチのみ対応のケース多数)
・業者に依頼した分の費用を負担してくれる(スズメバチのみ対応のケース多数)
・地域の蜂駆除業者を紹介してくれる
・駆除に必要な防護服などを貸し出ししてくれる
・蜂の巣駆除に関する手順などを教えてくれる

自治体では危険度の高いスズメバチノミしか対応していないケースが多く、中には私有地は対応してくれない場合もあるので依頼を考える場合は事前の確認が必須になります。

公共の場となるエリアは自治体が対応してくれる

私有地ではなく公共の場となると自治体が対応してくれるところも増えます。自宅付近の公共の場などでハチや蜂の巣を見かけたら遠慮なく連絡してみましょう。

蜂の巣を作らせないハチ対策

今後私有地や自宅に蜂の巣を作らせたくないといった方のために予防策を紹介します。

予防スプレー

巣を作りやすい場所、軒下や室外機、それ以外にも以前に巣を作られたことのあるエリアに予防スプレーを撒いておくとハチ予防ができます。おすすめのスプレーは以下の通りです。

・ハチの巣を作らせない ハチアブスーパージェット 蜂駆除スプレー 殺虫+予防効果
・ハチの巣を作らせない ハチ・アブ用ハンター 蜂駆除スプレー 510mL

木酢液を撒いておく

木酢液という駅を撒いておくことでハチ予防ができます。この液体は石灰を作る工程、過程で発生する煙や水蒸気の成分を利用し液体化したものです。これらを特殊な冷却方法で液体化することができます。

ハチは木酢液の独特な焦げ付いたような香りを苦手としているためその匂いがしているエリアには近づきません。

自然由来のハッカ油スプレーを撒いておく

ハッカの香りは蜂だけでなくその他の害虫も苦手とする匂いで家の周辺に撒いておくことで蜂以外の虫予防にも繋がります。ハッカ油は自分で作ることも可能でコストを抑えることができます。

百均などでスプレーボトルを準備し、その中にハッカ油20〜40滴ほど入れ、無水エタノール10ml、精製水90mlを入れてよく降り混ぜれば完成です。

まとめ

自分で行う蜂駆除の方法を紹介しましたがいかがでしたでしょうか?正しい準備と正しい手順で行えば危険もなく自分で完結することが可能です。しかし蜂の巣の規模やスズメバチだった場合、しっかりとした防護服や対策を行わないと危険が伴うので状況を見て業者や自治体に依頼するとも頭の隅に置いておきましょう。

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