家の庭や所有している土地などで木が生えている方もいらっしゃるかと思います。当たり前ですが木は植物で何もしていなくても育っていきます。

最初はあまり気に留めていなかったとしても長い年月をかけて太く大きくなりすぎると様々なトラブルを起こすことにもなります。そんな時に伐採したいと考える方も多いでしょう。

この記事ではそんな大きく育った「大径木」についての解説と大径木の伐採の方法、伐採するためには資格などが必要なのかどうか解説していきます。
すぐに大径木を伐採したいと考えている方や今後大径木になった時、伐採する可能性があるかもしれない人はぜひ最後まで読んでください。

大径木ってなに?

大径木とは幹の直径が70cmを超える樹木のことを「大径木」と呼びます。大径木は実際にはただ幹70センチメートル以上あるものを指すのではなく、胸高直径70cmを超えるの樹木が「大径木」とされます。

ここまでの大きさの樹木になると大径木を伐採するための専用の教育を受けていなければ伐採することを禁止されています。

また大径木以下のサイズの木は以下のように呼ばれます。

  • 小径木 : 木の先端(丸太の末口)の直径が14cm未満のもの
  • 中目材 : 木の先端(丸太の末口)の直径が18cm〜28cmのもの
  • 尺上木 : 木の先端(丸太の末口)30センチ以上のもの

大径木には資格が必要?

冒頭でも伝えたように大径木を正しく伐採するには資格が必要になります。資格と聞くと勉強をして試験をしてというものを想像するかもしれませんが大径木を伐採するのに必要な資格は定められた講習を受講して修了証をもらうことで大径木をトラブルなく伐採することができるようになります。

大径木を伐採するための資格は『伐木等作業従事者安全衛生特別教育修了証』という資格になります。伐採したいと考えている大径木があるのであれば必ず受講して学科と実技で正しい知識を得て修了証を取得しましょう。

『伐木等作業従事者安全衛生特別教育修了証』の取得には有名重機メーカーである「コマツ」や「コベルコ」で講習を受講することができます。講義内容は以下の通りです。

  • 学科(座学で8〜9時間)
  • 大径木の伐採などの実技(8〜9時間)

これらはメーカーによって時間などが異なりますが修了証を取得するまでにこれだけの時間を使います。大径木の伐採をするのに必要なこの講義は基本的に1日ではなく3日間に分けて行われます。
試験などもないためしっかりと3日間受講すれば修了証を受け取ることができ、それを取得すれば今後もずっと大径木の伐採をすることが可能になります。

この講習では実技の講義でチェーンソーの扱い方も学びますので受講を考える方は気を引き締めて参加しましょう。

大径木の伐採に必要な道具

大径木の伐採に必要な道具は以下の通りです。

  • チェーンソー
  • ハンマー
  • クサビ

大径木をトラブル無く伐採するためにはチェーンソーは必須と言えるでしょう。手持ちノコギリで伐採するのは不可能ではないですが相当な時間と体力が必要になることは理解しておきましょう。

大径木を伐採する時の注意点と準備

伐採する大径木の状態を的確に確認する

大径木をトラブルなく伐採するためには必ず木の状態、伐採したい大径木の周辺の状況を確認しましょう。大径木がどの方向に傾いているのか?足元の状態は問題ないか?仮に予想していない方向に大径木が倒れても問題はないか?など確認は徹底して行いましょう。

伐採する大径木の倒し方を決定する

大径木の状態や周辺の状況確認を終えたらそれらの条件を踏まえて伐採する方法を決めていきましょう。一番気をつけることは「絶対に倒してはいけない方向に倒れない伐採方法」を選びましょう。

周辺の障害となるものや大径木に生えている枝を排除する

大径木を伐採して倒した際、平な土地ではなく障害物があった場合、予想もできない動きで被害を出す可能性があります。丈夫な枝が生えていた場合も同様です。

そのため大径木を伐採した後の被害を生まないように周辺お障害物や大径木に生えている枝は必ず排除してから伐採をしましょう。

ロープやワイヤーの設置

これらのワイヤーとロープの設置は大径木を伐採する際にはとても重要です。

ロープやワイヤーを大径木に巻き付け倒したい方向に牽引しながら固定することで望んだ通りの方向に大径木を伐採し倒すことが可能になります。
ここを横着することで伐採後に被害を出す可能性があるため必ず設置しましょう。

大径木を伐採するための手順

大径木を伐採するためのやり方、方法はいくつかありますが、この記事では一番ポピュラーで安全に大径木を伐採できる方法を紹介していきます。業者ではなく自分で大径木を伐採し倒すことを考えるのであれば安全を第一で伐採していきましょう!

STEP1. 受け口を作る

大径木を伐採するのに第一の手順は受け口を作ることです。受け口とは大径木を最初に決めた倒したい方向正しく倒すために必要になります。あらかじめ大径木を倒したい方向に切れ込みを入れることを「受け口」といいます。

受け口を作るにはチェーンソーを用います。
チェーンソーを使用して大径木の斜め上からと横から切り込みを入れます。この切り込みの角度はおおよそ30度から45度の角度にして、大径木の直径の四分の1ほどの深さで切り込んでいきましょう。

STEP.2 追い口を作る

受け口を作ったら大径木の反対側に切り込んでいく「追い口」を作っていきます。

基本的に追い口を作る高さは最初に作った受け口の下の切り口を基準にします。下の切り口の上に追い口を作るのですが高さとしては大径木の五分の一の高さを目安に切り込み追い口を作り伐採の準備をしましょう。

受け口を作り、追い口を作っている時に気をつけたいことは木と木が繋がっているいわゆる「ツル」の部分が大切になるためこのツルを残しておくため、伐採したい大径木の10分の一を目安に切りすぎないよう気をつけましょう。

STEP3. チェーンソーやハンマーなどを使用して大径木を倒しきる

最後に大径木を倒す作業に入ります。追い口のところで説明しましたが前提として「ツル」がある状態でこの作業に入ります。このツルを作らず一気に切ってしまうと予想していない方向に倒れてしまい伐採失敗の可能性があります。しっかりと想定していた通りの方向に大径木を倒すため、ツルは残しておきましょう。

大径木を倒す方向をしっかりと定めてあとはチェーンソーで切り倒すかハンマーとクサビを使用し倒す方向を限定して叩き倒しましょう。

かかり木になってしまった時の対処方法

かかり木とは伐採した大径木が他の木や枝に引っ掛かり、最後まで倒れないことを指します。この状態の木はいつ、どの方向に倒れてくるのかわからないため危険な状態と言えます。

かかり木の対処方法に困った時は農林組合や自治体がガイドラインを定めているので、その通りに進めることで安全にかかり木を解消できます。
もしかかり木になってしまった時は無理な伐採は止めてネットで農林組合や自治体がガイドラインを調べるか専門業者に問い合わせることをおすすめします。

まとめ

この記事では大径木を伐採するための方法について解説しましたがいかがでしたでしょうか?これらの伐採は正しい準備と手順で行う必要があります。

慣れていない人も慣れている人も油断せず一つずつしっかりと確認作業をしながらトラブルなく大径木の伐採をしていきましょう。

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